二階建て勾配天井の家。
無垢材のフローリングは、「木材」そのものが呼吸をして調湿しているため、湿度が高くてもさらっとした感触です。また、冬でもヒヤっとした冷たい感じにはなりません。季節に左右されず素足でも心地よく過ごせます。お施主様(70代ご夫婦)の奥様の膝への負担を考え無垢材を提案しました。キッチンの壁面にも無垢材を使用し、アクセントに。
珪藻土は素材の持つ調湿作用と清浄作用で、室内の湿度をコントロールしたり、いやな臭いを吸収してくれる機能があります。全部屋に珪藻土を使用しました。
介護が必要になった時の生活を考え、必要な部屋数は確保しつつ、室内はバリアフリー。玄関に手摺を設置したり、トイレは車椅子でも入れる広さを確保しました。
廊下をなくすことで家の中を移動する動線を短くしました。部屋から部屋へ移動する際に、いちいち廊下を介せず移動することになるので、同線の短い快適で使いやすい住まいにしていくことが可能となります。また空間が壁で区切られることがないので効率よく開口部から採光や通風を取り入れるメリットがあります。開口部は人の出入りだけでなく、採光や通風を取るために設けられます。地域特性や立地条件を加味し、高低差や風の流れを考えた窓配置を行なう事で、より効率よく住まいの自然エネルギーを使うことができます。住宅が大きなワンルームのように設計されるので、限られたスペースを最大限活用出来るというメリットがあります。居住空間の面積が広く取れるので開放感が住まいに生まれます。
パントリー、洗濯室•家事室、お風呂•洗面台、トイレを一続きに。各部屋、リビングから行ける設計になっています。
間仕切りは全て引き戸。
リビングとダイニングキッチンが廊下で仕切られているより大きく一つになっている方が生活動線がシンプルだと感じる人は多いのではないでしょうか?LDKと動線を兼ねることができれば廊下は必要なくなり、その分より広いLDKにすることが可能になります。特に玄関からLDKまでの動線ができるだけ短い方がムダな動線スペースを少なくできるということもメリットです。
また暖かい部屋から寒い廊下などに出た時に、血圧が急激に上昇し、体に変調をきたすヒートショックは家庭内死亡事故の一位を占めます。廊下がない間取りはその心配が軽減します。お風呂は四方にフラットサポートバー、腰かけ保温フタが付けられるLIXILのアライズ最新のものを選択。介護時シャワー浴が楽にできるよう考えた仕様にしました。
玄関を入るとすぐ、和室とリビング。AGCのカーボグラスを建具に使用し、必要な時に仕切ることができます。
お施主様の一番の希望で屋根は瓦がいいと言うことで、スーパートライ110という防災瓦を選択。最近台風の威力や回数も増え、南海トラフの地震などもいつ起こるか分からないので、選択する瓦も防災にこだわりました。屋根一枚一枚ロックをかけていきます。